足場に使われる、「アンチ」をご存じですか。
あまり聞き馴染みのない言葉という方も多いことでしょう。
アンチは、足場の作業用の通路に使われる床板のことです。
アンチの他にも床板の種類があります。
そこで今回は、足場の許容積載荷重とはどんな重さなのか、アンチとはなにかについて紹介します。

□足場の許容積載荷重とはどんな重さ？

許容積載荷重とは、布板が1枚で耐えられる重さの限界のことです。
1枚で耐えられないときでも、枚数が多くなればなるほど耐えられる重さが大きくなります。

例えば、一般的な鋼製布板の許容積載荷重は、500ミリメートルで250キログラム、300ミリメートルで150キログラムです。
許容積載荷重が分かると、足場の設置に役立ちます。
足場の幅に対して何枚の布板が必要で、どれくらいの重みに耐えられるのかを図ることができます。

ブラケット一側足場の1スパン当たり150キログラム以下となります。
足場の最大積載荷重は、1スパン当たり150キログラム以下であるとされているため、布板の許容積載荷重が150キログラム以上あるものを使用する場合でも、150キログラム以上のものを置くことはできません。
これは、安全性を確保するために必要であるため、守るようにしましょう。

□足場材のアンチについて

足場材のアンチは、足場内の作業用の通路として使われている床板のことを指します。
布板とも呼ばれ、「アンチスリップメタル」が名前の由来となっています。
通常、高所作業を行う場合、単管パイプをくみ上げて足場をつくるのですが、パイプだけでは滑ってしまい不安定です。

そのため、単管パイプにアンチを掛けることで、作業の安全性を確保しているのです。
滑りにくくするために小さな穴の空いた鋼板に凹凸の加工を施しています。

そして、アンチに似ているものに、足場板と踏板があります。
足場板は、引っ掛けるフックがついていないのがアンチとの違いです。
主にスチール製やアルミ製の物が流通していますが、合板あ杉板を使用することもあります。
神社の改修では、金属製資材を組めないため、丸太の足場と木製の足場板を使用しています。

踏板は、メッシュ状に穴が開いている床板です。
アンチと同じく、パイプに引っ掛けるフックが付いています。
踏板の特徴であるメッシュ状の穴のおかげで通気性が良く、雨水が溜まることがありません。

□まとめ

足場を安全に組み立てるためには、許容積載荷重以内に収めることが重要です。
もし、これを守っていなければ、ぐらぐらな足場になることに繋がりかねません。
重さがある足場が倒れてしまうと大問題に発展します。
そして、床板の選び方も意識するようにしましょう。